3:欲求の具現化

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あっぢーですねーーーー(T△T) 灼熱です。今日も引き続き、例の物語形式カタリなんですが、いよいよ3人称にする必要がなくなってきています。やっぱ、エッセイ形式の方が良いのかなー。オレ、自分ガタリ好きだしなー。
でもこれ、頭の中がどんどん整理されていくので、解りやすいです。それでは、どん!
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「女(キャラ)の感情」はマンガにすると描きやすい。その理由は、マンガにはそのための記号がいっぱいあるからだ。でも、高石が描きたいのは「モンスターの日常」なのである。
漫画の「記号」は、人を伝える為にすごく進化している。だから、モンスターを人に寄せてしまえば、喜怒哀楽を付けたり喋らせてしまえば、かなりマンガとして描きやすくなる。
でも、それは、ラーバタスの世界ではない。らばたの女とモンスターは、最後の最後で分かり合えない。「異種族だから」。わかりあえないからこそ、そこに強烈な、まるで磁力のような誘因がうまれる。
ラーバタスが描くべきものはココのような気がする。「みんなで力を合わせて大冒険!」は、慣れ親しんだファンタジーであるが、それは、用意されたハッピーエンドへ進むためのエンジンである。ラストにお互いに分かり合い、それを確信し合う事がハッピーエンドだというのなら、らばたの世界はハッピーエンドにはならない。
高石は、だからこそ描く必要がある、と考えている。供給が圧倒的少ない「苦労しても報われない話」なのだ。
では、その書くべきという「モンスターの日常」とは何か。一言で言えば、「自由」である。彼らは「何かをしなくてはいけない」というシバリが無い。無くはないが圧倒的に少ないか、もしくは、詳細に語られない。しかし「何かをしたい」という事は語られる。その代表が「女のマナを食べたい」という事である。18禁作品なのに、セックスそのものは、手段でしかないのだ。
モンスターたちは、マナを食らう為に、日々、うろついている。自由な中に生きている。そこに、寂しく、孤独な女たちが現れる。その出会いを、らばたはえがく。彼女たちの寂しさを埋める方法と、モンスターたちの欲求を埋める方法が重なるからだ。真逆に生きるモノ同士が重なる瞬間だ。
なんと素晴らしいひとときだというのだ! 
しかし。こうなると、「出来事の叙述」になるので、記号は女が感じていることを示すけでよい……どころか、これ、絵すら、必要が無い。すべて文章で叙述できる。なるほど、だから過去の文章ベースの作品の反響が良いわけも納得できる。
じゃあ、何で絵を描くか。それは、言葉で伝えられない事を伝える為だ。女の体のエロさを伝えたい。女の喜びあえぐ様を、伝えたい。そしてモンスターの、むさぼる様を伝えたい。これらは、完全に映像作品向きの題材である。「モンスターと女性のエロビデオ」がみたいに近い。まさに海外の獣カン物映像に近いだろう。
女にドラマはいるだろうか?主役はモンスターである。女がどうとか、必要だろうか? これは、多分、あった方がいい。世界を感じてもらうために、女の日常は、あるべきである。
映画みたいに、マンガを描けないだろうか? ヒロインの目線ではなく、客観型目線で書くという事だ。ははぁ、これはよい。まとまって来たぞ。つまりだ。モンスターの日常を描くには、従来のマンガ的な描き方では少し具合が悪いという事だ。だから、これまで「ヒロインのドラマに乗せてモンスターを描く」という事をして来た。ただ、それだと、どうしてもヒロインの物語になってしまうのが、どうしても、描きたいものとズレて行くような気がしていた……。
まとめてみよう。
ラーバタスという世界には、モンスターがたくさんいる。そして、女たちが、その世界にやってくる。この両者、光と影が重なり合うひと時を描く。描きたいものは「モンスターの生態」。描き方は「客観」。出来事を淡々と描く。ヒロインの悩みとかは、ちょっとオマケぐらいでいい。
なるほど。「夏休みの自由研究の貯金箱」である。
自由研究は、貯金箱を作ろうと思うとする。材料は、ハコ型のものであれば何でもいいし、最後に割るという選択を取れるなら、空き瓶でもいい。作りたいものが決まっているから、材料はなんでもよいのだ。これは最終的に、作った「物」がスポットライトを浴びる。その仕上がり具合が、勝負となる。
しかし、ビンを見て、これはなにになるか?貯金箱になりそうだな、とした場合。「よくこれをこんな素敵なものにしたね」と、スポットライトを浴びるのは、作った「者」だ。作品の仕上がりより、そのアイディア勝負となる。
自分は後者の方が得意なんだろう。後者は、褒めてもらえるかもしれない。スゴイネーって。でも、お金を出して買ってもらえるのは、前者だ。仕上がりの良いものだ。作りたいものが最初にあるから、仕上げ勝負へと集中できる。
作品を作るというのは、欲求を具現化することなのだ。
つづく
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視点が決まると、物語て描きやすいなーー!
あとはエアコンがもう少しちゃんときいてくれれば……!