第4コーナーです。

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デッドラインは12/12です。このコーナーを曲がればゴールが見えてきます。この週は毎年寒さも手伝っての、体調崩壊と入稿とのせめぎあいになるヘルズウィークです。さらに今年は、レイフレ原稿も挟んだりして、さらに地獄度合いを自ら増してみたという暴挙。

しかし。しかしですよ。ここまで、例年以上に暖かい冬が続いています(のよね?)。寒くないのは超助かり。さらに、最終兵器Cintiqを搭載したらばた本社です。今年の年末進行は、ひとあじ違いますぜ。現在、緊急用に買い込んでおいた頭痛薬、風邪薬、ドーピング剤にほとんど手をつけていない。ということは、体調も崩していない。そうです、それなりに原稿も計画通りに進んでいる。立ち向かえているんです。とりゃ。

なんというか、何らかの敵が襲ってきたとき、まずとる道は2つ。逃げるか戦うか。今回の敵は原稿なので(敵ってのもどうかと)逃げる選択肢は無いから、戦うわけです。毎年、「助けてくれええ!」と言いながら戦っていました。しかし、出来上がった本を自分で見ると、心残りの連続。思い返して、「あの時はいっぱいいっぱいだったからなぁ」と。

この、逃げながら戦うようなやり方がいけない。一番ずるい気がする。誰にも頼まれてないのに、苦労してる自分に酔いまくり。ヨヨイノヨイ。それに「どうやったら締め切り内に原稿が終るか」という考えに支配されたくない。製作は常に「どうやったら読み手に喜んでもらえるか」を主軸にしたい。本と言うカタチにすることが目的ではなく、喜んでもらうことが目的。今年の冬コミは、その一点について、準備をしてきた。

強くない敵なら、そんな準備をしなくてもいいかもしれないけど、「読み手に喜んでもらいたい」という課題は弱かったためしが無い。常に、敵が自分より強いことが確定している。だから今までも無意識に逃げてきた。ハナっから、勝てないのではないかと思ってしまうから。

しかし、ロゼッタの戦い方をみましたか(え)?剛に対して剛では返さない。かといって自分は引かないで、敵の攻撃ベクトルを変えるだけ。相手がどうしようとしているのをよく読みとって、自分の位置をキープしつつ、反撃に転じる。まさに捨己従人(自分の力みを捨てて敵が自分をどう動かしがってるのかをよく聴くこと)。後発先至(敵が動いてからこちらが動く。でも結果が出るのはこちらが先)。なんの注釈だ。

準備とは。先日のブログにも書きましたが、具体的には「適度な運動」と「入浴」。それに、「バカ食いしない(=貧乏が幸い)」。おばあちゃんが言っていた当たり前のこと。これらで驚くほど体調が維持できてる。眠りの質もぜんぜん違う気がする。冬の暖かさもあるのかもだけど。戦えると踏んだから、レイフレも挑戦してみた。結果、製作技法など、いくつもの成果を得られた。

体調が崩れてくるときは、どんどん「早く楽になりたい」と、原稿から逃げるようなことになる。でも今年、戦う準備が出来てるおかげで、自分の位置はキープできている。原稿が「まにあわねーぞー!新刊落としちゃうぞー!」って襲ってくるけど、怖いのは落とすことじゃない。つまらないものを作ることだ。

これが四葉流同人拳。世界を制するのは力ではなく、愛。読み手への愛。
高石、冷静に、イってます。