思索その3:「不定要素」とみゆれい

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問題は、「プリキュア絵はどんなに疲れていても描けるのに、作品を作っていくのはそうは行かない。絵を描きたい欲求はあるのに、どうして作品絵はなかなか描けないか? それはプリキュア絵を描くときにはない、なんかが障害となり、邪魔しているのだろう。これを不定要素と呼び、その正体を探ってみよう」

この際、「作品は商品だから気合いれるべき」、とか、「お金をいただくのだから」的な思考停止理論は割愛する。そんなものはできない自分を肯定したいだけだもの。それに「どうしても描きたい欲求」の前には、そんなものまるで障害にならないはずだ。作品に取り掛かるのに一番のでかい壁は何だ?例として「漫画を描く」として、考える。

あれ? まずここで驚くのは「じゃあプリキュアの漫画」を描こう!と思ったとき、あれま、驚くほどイメージが浮かんでこない。プリキュア好きじゃなかったの? この混沌は、作品を立ち上げられない混沌によく似ている。プリキュアの「イラスト」なら、いくらでも描いていられるのに。早速、ここにひとつの解があるようなきがする。

……こりゃあ長くなるぜ? 結局は数行にまとめられると思うんだけど、思考の過程として書き残しておくことをお許しください。オチてないし、考えた順番に書いてるから行ったりきたりしてるし、読んでもあんまり面白くないですのん。

 
 
実は、ちょっと前から描きたいプリキュア漫画はあることは、ある。先日の日記で触れたオヤジたちのまんがもそうだが、それを描かないのはお金にならない=生活費を稼がなくてはいけないという時間の問題で、障害として確認できている。「時間の問題」

それ以外に、エレンがギター弾いてる漫画を描きたいんだけど、完成イメージに僕の画力がまるで追いつかない。頭の中で完全にコマも切れてるし、描きたい絵も具体的にあるのに、描いてみようとさえ思えないほど画力がたりない。これも障害として確認できている。「画力=描けない」の問題。資料を徹底的に集めれば解決できないことはないかもだが、そこにいくとこんどは前述の「時間の問題」も追加される。

さて作品。らばた漫画。描きたいものは、ある。それは「シチュエーション」として、「キーシーン」として浮かんでいる。しかし、それらはまだ客観的なワンカットの「出来事」で、お話として繋がってはいない。また描きたい「ヒロイン像」としてもまだ明確に見えていない。これは僕の女性自身に興味がない(モーホじゃないよ)致命的な欠陥。でも、女の肉体には興味があるから、描きたいカラダはある。

つまり、僕の作品の立ち上げにおいて、「キャラの外見」はあっても、「ストーリー」と「キャラクターの中身」が、無い。これが、立ち上がりにくい障害「不定要素」の正体か? ……うーん、そうかもしれないけど、どこかピンとこない。これじゃその手の本に書いてあるのと一緒。そんなの知ってる。検証のため、プリキュア絵に戻って考えてみる。

れいかの見た目「だけ」が好きなわけじゃない(もちろん見た目も超好きだけど)。彼女の中身も大好きだ。だからそこに「キャラクター」はある。れいかを主人公に漫画を?……あれ……やはりストーリーは、でてこない。僕自身といちゃいちゃするストーリーならいくらでもあるが、それはWebに乗せる必要は無い。みんなにみせるWebに、僕は要らない。でも、れいか単独ではストーリーが動かしにくい。

うむむ、これはらばたストーリーの以前から抱えている強大な壁だ。ヒロインの一人芝居。物語が動き始めない。れいかは僕を見ていて欲しい、でも、僕を漫画の主人公にして、僕がひたすられいかに求愛される漫画を僕以外の人が楽しめると思わない(というかヒク)。

ん?二人いれば動くのか? じゃあ。みゆきちゃん。れいかがみゆきちゃんを口説くの。「僕」の視点はみゆきちゃん。れいか求愛される。おお!これはアリだ!(余談:福園さんが西村さんにマジ口説きされてるとか……うっわスゲー燃える!しかも最後、福園さんオチて欲しいぞ)すごい。ものすごい勢いで脳内コンテが完成されていく。れいか「私じゃ・・・ダメですか?」みゆき「いや!そ、そんなことないよ!え!いや!え!どうしよう・・・!」・・・やばい描きたい。みゆれいたまらん。

よしゃ!描きたい描きたいになったいまのうち!らばたバージョンに戻る。僕が描く主人公キャラは、たぶん、僕が好きなタイプの子になるから、その子に求愛されたい・・・だと、みゆれいと一緒パターンだからちょっと変えよう。その子が幸せになって欲しい。寂しさから開放してあげたい(寂しい固定なんだ?)。「僕」の視点は、モンスター、ってことになるのかな? 僕が、モンスターとして、その子を悦ばせてあげたい?

ヒロイン「キャー!モンスターだわ!えい!えい!」 モンス「……」 ヒロイン「キャー!キャー!」 モンス「……」 ヒロイン「キャーキャー」以下リピーツ。 ……だめだ。漫画に向いてない。それに、絵だけでヒロインの心の変わっていくさまを表せるほど僕は絵が上手じゃない。

ん?「絵が上手じゃない」は、時々出てくる壁だな。てか、別にそれはウチのお客さん知ってるから、これはオリジナルの場合気にしないで描けばいいのかな。エレンはエレンにならないとダメだけど。これは障害のひとつ、メモしておく。

戻って。ヒロインとモンスターという二者は、言葉を交わさない。モンスターをしゃべらせればいい?「それをさせるなんてとんでもない!」モンスターはしゃべらない。意思の疎通が出来ないからモンスターで、疎通が出来たらただの着ぐるみ(でも今の時代着ぐるみ恋愛アリかもだけど)の、おじさん。(おじさんはナシか)。

でもなぜ、マンガにおいて、登場する2者に言葉が必要なのか? 答えは、「見せ物」だから。現実なら、そういう雰囲気になった男女において、言葉はたぶん、それほど必要じゃないかもしれない。通じる何かがあるから(あんのか?)。動物の交尾にドラマもエロチック性も感じないのは、そこもあるのかもしれない。やっぱ、そこに至るまでには、人の漫画である以上、読み手への心の動きを伝える手段としての言葉はあったほうがいいかもしれない。漫画は読むもので、まだ、見るものではないと思うから。

?なんだろう、さっきからお部屋の中でこおろぎの鳴き声がします。まぁいいや、いずれ家賃を少し払ってもらおう……ウィットなつぶやきはおいといて。ここまでをまとめる。

今日の問題「障害:らばた作品立ち上げを邪魔する、”不定要素”の正体はなにか?」

◇仮の解:「ストーリーが無いことではないか?」。これはつまり、「キャラ作りに問題があるのと思う」←人としての器はあっても、キャラの中身がないので、動かせない。同時に、「劇をする相手がいない(いても喋れない)」のは、キャラが立たないことにイチヤク買ってしまっている。

◆仮の解検証:「キャラがあって、複数人いれば、ストーリーになるのか?」→どうやら、なる。かなり強烈に。

しかも読み手も(描き手も)モンス視点で、好きなタイプの女の子を襲うなら、これはとっても描きやすそう!実はもう、ちょっと描きたくなってるッ!。しかもこれは「プリキュア描きたぁい!!」に近いボルティジ!!。綺麗で可愛くて、でも、友達がいない女の子。僕が友達になってあげるよ!女の子喜ぶ。その向こうには快楽のブルーオーシャンが広がっているに決まっている。ああ、これはブラボー!ブラボーですわ!……しかし。

△新たな問題:でも、モンスターが喋らないのは、漫画の醍醐味である「言葉の掛け合い」による劇が続かない。

ここだ。どうする? モンスター以外の何かが、モンスターの気持ちを代弁し、女の気持ちをモンスターに伝える……?しかも信憑性がなく、その言葉の真意は女自身が判断するしかないモノ……。そんなのがあるといいな。ああそうか、小説やりやすかったのはこれがいらなかったからか。地の文でモンスターの気持ちを解説できるから。絵でやるには相当な画力と経験が必要そう。そもそも、文字で説明するなら「漫画にする必要は無い」……ココもチェックだな。「漫画でするべきもの」があるはずだ。考えたいけど、問題が枝別れするからメモとしておこう。

戻る。今日のまとめ。新たに、技法としての問題は出てきた。しゃべらないモンスと女の「心の掛け合い」をどういうやり方で、「見せる」か? 

一つの疑問は解決した。描けなかったのはたぶん、超意訳でまとめてしまえば「僕に関係ない世界だったから」。どこか、テレビ画面のなかで起こってるような漫画しか描けなかったのは、僕が漫画の中に登場しないからかもしれない。もっとダイレクトに、僕が女の子にしたいことをすればいい。そして、僕が、読み手の視点になってあげればいい。

これはすごく、フに落ちる。ほら、いつもみんなと話してるとき、「私はさぁ~」って、みんな自分の話にもっていってしまう人いるでしょ。アレです。僕、アレ。自分が絡んでいない話は興味ない。このブログだけはずっと続いているその大きな理由が、「自分語り大好き欲求」だと思うし、この自分好きっぷりを利用しない手は無い。

長々書いてきたが多分、今日の解はきっとココ。ストーリー性?キャラクター?ううんそんなどこかの本に載ってるようなもんじゃない。真実はコレ「僕は自分のことばかり描きたいのに、らばた漫画は自分のことが描けないから」。解決策は「僕が登場すればいい」もちろん、リアルおっさんではなくモンスターとしてね。このブログを更新できるように、いきなり作品が描きたくなってきた。でも、あれ? プリキュアイラストには自分はいないよ? ううん、居る。「これが僕の嫁です。僕はこの子が好きなんです!どうですかみなさん!」ってことじゃないかな。

自分をモンスターに置き換えるのは、至極容易。簡単明瞭。僕、へんたいだから。ただ、喋らない僕と女の子のやりとりを、どう、見世物にするか?喋らないで感情を表す者がいるはずだ……ああ!「ゆるきゃら?」 「ミッキー」!?いや、あんなデレたモンス、みたくないぞ。

今夜、考えてみよう。でもホントに、「僕がモンスターとしてヒロインに関わる」って考えると、ほんと描きたくなった。不思議。うーん、でも、無意識では、今までもどこか、そうやって描いてたのかな。活字にしたこと無かったから。

ね、結構普通のオチでしょ。え? 最後まで読んじゃったの?もーあなたホントに暇人ねぇ~。でも好き。それと、こおろぎくん、やっぱうるさいです。夜はマジ鳴かないで下さい。