モノゴトのホンシツを

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イラスト一枚描くのに以前より時間がかかってしまっています。ちょっと描きたいと思う絵が描ける(僕なりにス)ようになってきたからなのか、こうすればこうなるっていうのが少し見えてきたからなのか、ああしたいこうしたいが多くなってきてるんです。

ちょっと前。僕も流行の萌え絵的な塗りを練習しようとしていたのです。でもまさに「しようとしていた」だけで、僕があのチマタにあふれる塗りしてどーする、もっと上手い人がいくらでもいる、と、いつもどこかで乗り気にブレーキがかかり、このウチの不思議なクドっぽい塗りを続けてまいりました。

その、流行の塗りを会得しようとしていたときの一番の理由は、今思い直してみれば「ああいう風に塗れたらプロの人みたいでオレカッコイイ」という自分向きベクトルだったような気がします。

らばたの活動は、おせじではなく、ずっと応援して育ててくれた常連の皆様のおかげで成り立っております。サークル立ち上げ当初のあのヤバげな絵でも買ってくださった、皆様のらばた作品に対する価値の本質は、その世界観だったり、ウチっぽいえろだったりするんだと思います。

ひょっとしたら、流行の絵柄に寄せていけばまた違ったお客さんが買ってくれるのかもしれませんが、その人たちの求める本質がそういう流行り系の絵そのものだとしたら、そのニーズは時とともに変わっていきますので、とても個人サークルでは太刀打ちできませんし、それに振り回されるのは僕も望むところではありません。

タトエがちょっとトビますが、たとえばAKBが好きという方のなかで「曲」が好きな方は、それっぽい曲であればAKBじゃなくてもいいかもしれません。でもあの子達が好きという方は、曲はエンターテイメントの一環であり、曲のクオリティについて云々言われるのはベクトルが違うのかもと思います。この両者、好きの本質は違えど、言葉にすると「AKBが好き」ということになりそうです。

この手のタトエは、いっぱいありますよね。ルール知らないけどサッカーが好き「だってみんなが盛り上がってるから」。 代官山のスイーツが好き。甘くておいしいし「だってなんか代官山でお茶してるなんてカッコイイから」。 こういうのもひょっとしたら「」内が本質で、前文が隠れ蓑、っていったら乱暴ですが、そんな気がします。

ウチの作品を好んで、しかも対価を支払ってくださる方に、このような上等な隠れ蓑が付くような付加価値はほとんど無い筈です。「実力的に商業になれない同人屋」、「HENTAIの代名詞の異種姦」、と、一般的にはそんなイメージの方が強いと思いますし、マイナス要素の方が多いと思います。

でも、みなさんがそんなウチを選んで下さる以上、僕も、上っ面とか、なんかそういう本質以外の部分でごまかさないで、これがらばたの活動ですよ、ってやつを皆さんにぶつけて行きたいと思っています。コミケに出るようになってからは、こういうの、ホントに強く思うようになってきました。実際に言葉を交わすからなのかな。

んで。もう右手結構痛いんですけど、バンテリンサポーターぐるぐる固定で頑張ってます。でも、痛くてもすごい楽しい。やめらんないです。イラスト集もうちょっと。頑張ります。