関東平野は半袖では涼しいくらいの日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。号外日誌です。私の脳内にラーバタスの世界が、広がりはじめてもう5年ぐらいたっています。何ができるようになったか、何を知ったか、そして何を失ったのか、考えて見ました。
私は、偶然にもDLsiteさんという場所、CGや物語を作ってお金にする場所を知ることが出来ました。だから私は、作品を製作するにあたって「お金のため」という部分を無視できないようになりました。
「お金のため」ということはつまり、「自分のため」じゃないすか。「自分がお金を欲しいから、作品を作る」。これはきわめて順接で、キレイ事の台詞にはならないにしても、まぁ、ふうんそうなんだ、と言えるレベルだと思います。
でも、どうやら私、この「自分のため」だと、本当にアタマが動かなくなるようなんです。
私はどうやら、下手に底辺の仕事経験を重ねてしまったからなのでしょうか、「本当にお金が無くなったとしても、どうとだって生きていける」みたいな変な自信があるようなんです。だから、自分のため、お金のため、だと、よっぽどお尻に火がつかない限り、本気になれないみたいなんです。それが現在のように「作品を出す」というより、「物語の仕組み」とか「絵をかく方法」などの研究みたいなことばかりに没頭してしまうようです。
前まで作品を定期的に出せていたのは、製作が私一人じゃなかったからなのかもです。CGや声を担当してくれた方がいるんだ、絶対頓挫できない、出さなきゃ、って思いがすごく大きかったです。今みたいに、没だらけには絶対ならなかったと思います。それに前途の「物語の仕組み」「絵を描く方法」の研究だって、方法論として具体化する作業ですから、「誰かに伝えることを目的としている」んです。なんかこれも、自分のためじゃ無いんです。
実は今日、DLさんから作品にレビューがつきましたヨ、とのメールが来て、頂いたレビューを拝見させていただきました。そのレビュアーの方が純粋に、どこが面白くて、どういうのが好きなのかって、すごくストレートに書いてくださって、もう頭をハンマーでガツン、この比喩が陳腐だというのなら、よっこらしょって立ち上がったところにボーリングの14ポンド玉がぶら下がってて後頭部直撃(全然わかんない)のような衝撃を受けました。
ああ、これだ・・・完全に見失っていたものです・・・。私は自分の為「だけ」に書くことは、多分出来ないんだ。DLsiteを通して、その向こうにひとりふたりでも、私の作品を面白いって言ってくださる人が、本当にいるんだ。その人に読んで貰う為、喜んでもらう為なら、書ける。てか、書きたい。その人が、楽しい、って思ってくださるところを想像したら、絶対書きたい。
目が覚めた、って言うのもまた手垢のついた表現ですが、本当にありがとうございました。もちろん、そのレビューをしてくださった方も含め、この基本的な文法すらできていない日誌を見てくださる方、作品を買ってくださる方。 私はあなたの為に、書きます。私の書くエロティックファンタジーは、多分、他に無いもの(・・・の筈)です。どうか楽しんでください。
多分、今まで励ましてくださった方も、このことを私に伝えようとしてくれていたんですね。ちょうどなんかのタイミングがはまったみたいで、ようやく解りました。今夜は泣かせていただきます。
愛しています。お客さん。